あとがき

千葉県は,古墳の多い県です。全国で15万基とも,20万基ともいわれる古墳のうち,千葉県には12,794基も築かれ,数の上では全国一・二の多さといえます。
古墳時代は,のちの日本文化の基礎をかたちづくった時代であり,古墳という巨大な記念碑に表象されたエネルギ−のあふれたダイナミックな時代でした。
この時代認識を,館内の展示だけではなく,古墳を巡ることで共感できたらと思い,千葉県内の代表的な古墳20ヵ所を臨地見学するという計画を立て,平成5年から年に4回のペ−スで,「古墳を歩く会」を開催してきました。
「継続は力なり。」とは,古めかしい格言ですが,小さな博物館のささやかな事業でも,やり続ける事それ自体に意義があるとの信念にも近い思いで5年が過ぎてきました。回を重ねるにつれて,参加者の中から参考となる報告書,ガイドブックの多くが,主に研究者向けに書かれており,一般の人には手頃なものがないという声が寄せられるようになりました。
折しも,芝山古墳・はにわ博物館は,平成10年5月1日に開館10周年を迎えることになります。そこで,その記念事業のひとつとして,常連の参加者の方々の目から見た古墳歩きのガイドブックを作成しようではないかということになり,協力をつのったところ,下記の約22名の方々の賛同を得ることができました。これらの方々には,編集委員として手分けをして原稿執筆,現地の再踏査を行っていただきました。
このガイドブックを作製するにあたっては,編集委員ばかりでなく,古墳見学時に詳しい説明をしていただいた多くの方々の御協力や御支援ぬきにしては到底できませんでした。巻末に記して深く感謝いたします。

編集委員

青山定義,赤間喜久芳,秋山京子,石井百々子,金杉岩雄,小堀隆治,渋谷静子,高橋勇,武井和善,田中充延,谷旬,富谷清次,西山太郎,廣岡秀文,福間元,藤沢太麿,堀越冨士雄,水野隆行,宮内勝巳,山口紀繁,山崎芳郎,渡辺華子
(五十音順)

もっと詳しく知りたい人のために

『研究紀要4』財団法人千葉県文化財センター 昭和54年
『房総のあけぼの2−古墳と古代の寺でら−』千葉県教育委員会 昭和60年
『房総考古学ライブラリー5−古墳時代(1)−』 財団法人千葉県文化財センター 平成2年
『房総考古学ライブラリー6−古墳時代(2)−』 財団法人千葉県文化財センター 平成4年
『前方後円墳集成−東北・関東編』杉山晋作,小沢洋,車崎正彦 山川出版社 平成6年
『総(ふさ)のくにの古墳と埴輪』芝山町立芝山古墳・はにわ博物館 平成7年
『古墳辞典』大塚初重,小林三郎編 東京堂出版 平成8年

お世話になった方々と機関

我孫子市鳥の博物館,市原市埋蔵文化財センター,市立市川考古博物館,香取郡市文化財センター,君津郡市文化財センター,君津市立久留里城址資料館,金鈴塚遺物保存館,下総町立歴史民俗資料館,袖ヶ浦市立博物館,館山市立博物館,千葉市埋蔵文化財調査センター,千葉県立安房博物館,千葉県立房総のむら,千葉県立房総風土記の丘,流山市立博物館,成東町立歴史民俗資料館,睦沢町立歴史民俗資料館

麻生正信,荒井世志紀,江尻和正,大木英行,岡田晃司,岡村眞文,小沢洋,金子鈴恵,萱野章宏,木對和紀,小石誠,越川敏夫,渋谷興平,杉江敬,鈴木庄一,田中清美,久野一郎,平塚憲一,平山誠一,藤崎宏道,堀越正行,山路直充,山下耕一,山下亮介,米田耕之助

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