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主な展示品紹介

古墳時代の集落

古墳時代、房総半島は11の国に分かれ、芝山町周辺は「武射(むさ)の国」と呼ばれていました。町内には現在でも合計279基の古墳があり、中には全長70mにも及ぶ巨大なものも見られます。集落は数軒から十数軒の住居からなり、川沿いの台地にありました。稲作が行われ、集落には畑や祭りのための広場もあったようです。有力者の墓である巨大な古墳にたてられた埴輪は、埋葬された人物への古代人の思いを感じさせます。

山田・宝馬188号墳 女子

山田・宝馬188号墳は直径26m、高さ2・7mの円墳で、2基の木棺のほか円筒埴輪、人物埴輪、馬形埴輪、家形埴輪、ゆき埴輪が出土しました。
ややたれ目ぎみに丸くくり抜かれた目が優しい表情のこの女子像は、山武地方の埴輪の特徴をよく表しています。
山田・宝馬188号墳で出土した人物埴輪には、腕の部分を作らず、髪のまげの部分を別に作って後からはめ込んだ製作方法が見られます。この女子もそうした作り方をしています。

山田・宝馬188号墳 馬

古墳から出土した動物埴輪の大半を占めるのが馬形埴輪です。ほかに牛・犬・鶏・猪・鹿なども作られましたが、馬は数が多く、きらびやかに飾り立てられているものが多いのも特徴です。それだけ重要視されていたのでしょう。儀式用に飾り立てられた馬の埴輪から、古墳時代の馬具の姿をうかがい知ることができます。山田・宝馬188号墳の馬形埴輪には、くつわの辻金具や引き手、鞍の前・後輪などがはっきり表されています。

朝日ノ岡古墳 武人

朝日ノ岡古墳は、19の古墳で構成される蕪木(かぶらぎ)古墳群で最大規模の前方後円墳です。全長70m、高さは7mあります。
この人物埴輪は、よろいかぶとに身を固めた勇ましい武人の姿をかたどったもの。髪は頭のまん中で左右に分け、耳のわきで束ねた美豆良(みずら)という髪型です。太いズボンは褌(はかま)で、動きやすいように膝の下を脚結(あゆい)というひもで縛っていました。古代の男性の服装をよく表しています。

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朝日ノ岡古墳 女子

朝日ノ岡古墳では、墳丘の中腹と裾の2段にわたって埴輪が出土しました。
古墳の円の部分には円筒埴輪のみが、四角形の部分には人物や動物などの形象埴輪と、円筒埴輪が交互に並んでいました。この女子像もそこから出土したものです。武人と同じく、古代の服装がうかがえる埴輪で、髪を頭上にまとめて結んだまげや、スカートに似た裳(も)と呼ばれる衣服などの特徴が表されています。これらは儀式用の服装だったと考えられています。

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山田・宝馬35号墳 埴輪出土状況

山田・宝馬35号墳は7世紀初め頃のもので、全長約30mと推定され、高さは4mです。
この古墳から出土した埴輪は、山武地方の他の古墳の埴輪とは作り方が異なっています。芝山古墳群の北の端にあり、利根川下流域の製作方法から影響を受けたのではないかと考えられています。簡略化され、指の表現のない腕や、粘土棒を付けただけのような鼻など、佐原市片野古墳や小見川町城山古墳で出土した人物埴輪によく似た表現が見られます。下総型埴輪と呼ばれています。

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山田・宝馬35号墳 女子

芝山古墳群の中ではめずらしい形の人物埴輪です。
簡素な表現に特徴があり、たとえば短い腕の先には指の表現がありません。山武地方の古墳からの出土品は、5本の指まで細かく表すことが特徴なので、その違いはかなり際立っています。また、目もやや上がりぎみで鼻も丸くなく、少しきつめの顔つきをしています。

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山田・宝馬35号墳 ゆき

(ゆき)埴輪は弓矢を入れる道具をかたどった器財埴輪の一種です。
やじりを上に向けてたばねて入れた様子がよくわかります。山武地方での出土は少ない珍しい埴輪です。

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この他にも博物館には古墳時代の古墳とはにわについて、たくさんの資料があるぞ。イベントなども定期的に開催しとるのでお見逃しなく!

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歴史年表ことば辞典

第1展示室

古墳ってなぁに
埴輪ってなぁに
埴輪の種類
小川台5号墳
朝日ノ岡古墳
山田・宝馬35号墳
埴輪列の意味(殿塚・姫塚)
古墳時代の流通


第2展示室


第3展示室


展示品紹介


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