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殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪の国重要文化財指定について

芝山町立芝山古墳・はにわ博物館 

「殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪の国重要文化財指定について」

◎千葉県殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪 一括指定


令和6年3月15日に国の文化審議会から文部科学大臣に対し、当館で保管・展示している「殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪」を国の重要文化財として指定するよう答申がなされていましたが、令和6年8月27日に官報告示され、正式に国の重要文化財に指定されました。
千葉県内で重要文化財の考古資料の新規指定としては、平成15年以来、21年ぶり4件目となります。また、出土した遺跡(国指定史跡・芝山古墳群)と出土品(埴輪)の両方が国指定となるのも県内では本件だけです。


名称及び員数

千葉県殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪 一括
(48点:殿塚古墳30点、姫塚古墳18点)


所有者

宗教法人観音教寺(千葉県山武郡芝山町芝山298)
芝山町立芝山古墳・はにわ博物館保管
(千葉県山武郡芝山町芝山438−1)



時代

古墳時代(6世紀)


概要

殿塚古墳・姫塚古墳は、下総台地の東部、横芝光町中台に所在する国指定史跡・芝山古墳群を構成する前方後円墳で、その築造は6世紀後半と考えられています。昭和31年に観音教寺と早稲田大学による学術調査が行われ、多数の形象埴輪が出土しました。この調査は、地元住民もさまざまな面から協力し、地域ぐるみの発掘となりました。
特に姫塚古墳では、墳丘北側から各種の人物埴輪・動物埴輪が原位置をほぼ保った状態で列をなすように出土し、埴輪を用いた祭祀の有り様をよく表しています。出土した埴輪は美豆良(みずら)を結い、顎髭(あごひげ)をたくわえ山高帽(やまたかぼう)を被った男子、馬とそれを引く馬子(まご)、巫女(みこ)と考えられる正装した女性像など多彩であり、大形かつ精巧で造形に優れた個体が多く、特に男子像はその風貌が独特で、この地域における埴輪の特徴をよく示しています。
これらは、東日本を代表する造形の優れた埴輪群であり、関東地方における古墳時代後期の埴輪祭祀の盛行を伝えています。また、古墳における埴輪の配置状況が明瞭な事例として大変貴重であり、高い学術的価値を有しています。


国指定重要文化財 殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪

姫塚古墳出土 馬子と馬
姫塚出土の馬子と馬

姫塚古墳出土 あごひげの男性像
姫塚出土のあこひけの男性像


姫塚古墳出土埴輪群像
姫塚古墳出土埴輪群像

殿塚古墳出土埴輪群像
殿塚古墳出土埴輪群像



博物館プロフィール


芝山町立芝山古墳・はにわ博物館
■ 開館時間 午前9時〜午後4時30分
■ 休館日 月曜日及び祝祭日の翌日
 
昭和63年開館。千葉県内から出土した埴輪や古墳時代の生活や技術を分かりやすく紹介。


※催し物の展示品の一部が異なることがあります。
ご了承くださいませ。


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